所 千晴(早稲田大学/東京大学)・西山 憲和(大阪大学)・松方 正彦(早稲田大学)・安井 誠(千代田化工建設(株))・神谷 秀博(東京農工大学)・古山 通久(信州大学) |
2015年は振り返れば環境に関する大きな採択や発表が続いた年で,9月に国連サミットにてSDGs採択,11月に始まったCOPにてパリ協定採択,そして12月にEUがサーキュラー・エコノミーに関する政策パッケージを発表しています.日本でも2020年に日本政府より発表された「2050年カーボンニュートラル」宣言を契機に,経済と環境の好循環に繋げるための日本の新たな成長戦略として,カーボンニュートラルなど環境負荷低減に向けた取り組みが更に活発化し,サーキュラー・エコノミーに対する関心も少しずつ高まってきました.人類のWell-beingの向上,そして経済的成長は人類の疑いようのない目標ですが,その課程での環境負荷や資源消費を下げる「デカップリング」の重要性が広く認識されています.しかしながら,資源循環には輸送,回収,そして分離に少なからずエネルギーを要しますので,必ずしもカーボンニュートラルなど環境負荷低減との両立は容易ではありません.その両者のバランスをうまく最適化させ,俯瞰的に環境負荷や資源消費のデカップリングを達成することは,まさにシステム的思考を有する化学工学分野の出番であると考えられます.そこで本セッションでは,広くサーキュラー・エコノミーや資源循環,そしてそのために必要なエネルギー供給に対する取り組み例を紹介し,化学工学分野への期待を改めて議論します。多様な皆様の議論への参加と議論を期待します。
最終更新日時:2023-05-13 03:59:01
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