佐藤 隆((公社)化学工学会) |
2015年9月に国連で採択されたSDGs(持続可能な開発目標)は、2030年をゴールに17の目標、169のターゲットが定められ、わが国でも日本経済団体連合会がSociety 5.0と結び付けた企業行動憲章の改定を行うなど、関心が高まっています。 また化学工業界でも、日本化学工業協会が2017年5月に「化学産業がSDGsにいかに貢献できるか」をまとめたビジョンを公表し、化学関連各社でもそれぞれにビジョンを公表したりする動きが始まっております。 しかし、現状では経営層レベルのポリシーに留まっている印象も強く、機関投資家からのIR的視点がクローズアップされる傾向が強いと言えるのではないでしょうか。 SDGsには、環境、安全、エネルギー、健康など化学産業と極めて密接に結びついたテーマが多く、この活動に最も貢献できる産業分野でるということもできるものと考えます。またIoT、AI、ビッグデータ等新しいテクノロジーは、この実現に向けて大きな役割を果たすことにもなるでしょう。 今回は、化学関連企業の中長期的な経営課題としてSDGsへの取り組みの重要性に対する認識を深め、化学工学が貢献できる可能性を具体的に議論したいと考えます。
シンポジウム番号・講演分類番号一覧
化学工学会 第84年会